アダルティックYouTuberは人見知り。下ネタからサッカーまで極める男の動画作り【たいぽん】

2018.09.16 バラエティ
KEYWORD : #ゲーム,#動画制作

 

“アダルティックYouTuber”は不本意だった

アダルティックYouTuber。たいぽんさんのことを調べると、まっさきにこのワードが出てくる。「SSI公認アダルティック親善大使」にも任命された。そんなキャラクターをイメージしていたのかと思いきや、本人はどこか腑に落ちない顔で首をかしげる。

 

 

たいぽん:アダルティックYouTuberとは言われていますけど、意識はしていなくて。もともと俺は直感型で、あれこれ考えてから行動するのは苦手なんです。だから自分が「おもしろい」と思うものをYouTube動画にしていたんですが、たまたま下ネタ系のYouTube動画を連続で公開した時期があったんですね。その時、古参YouTuberのトミックさん(包丁一本で魚介をさばく動画が人気のYouTuber)に「下ネタ系の動画をアップするYouTuberってまだいないから、たいぽんはその方向性でやってみたら?」って言われました。そんなつもりはなかったから「いやですよ」って笑いながら答えたんですが、結果的にそのキャラクターが根付きましたね。

 

周囲のイメージを不思議に思い、自分で下ネタ系動画の本数を数えたこともあるそうだ。

 

 

たいぽん:数えた時は1年で300本前後のYouTube動画を公開していましたが、下ネタ系はそのうち70本くらいでした。4本に1本あるかないかくらいなんですけど、1回の濃度が強すぎたのか、過激なイメージが定着したみたいです。それに、今のYouTubeだともっとリアルで過激な動画が山ほどありますが、当時は珍しかったので目立ったんだと思います。

 

はぎぱん:確かに、今は風俗系のリアルなアダルト企画も多いですよね。YouTube規約ギリギリの動画もありますし、規約違反で削除されるYouTubeチャンネルもちらほらあって。

 

 

たいぽん:はい。一口に下ネタ系といっても、自分で何となく大事にしていたイメージがあるんです。それは「中学生男子レベルのしょうもない下ネタ」っていうもの。それが俺としてもちょうどいいというか、おもしろいと感じられるラインでした。だから本当に直感的に動画を作っていて、キャラづくりはしたことないんですよ。

 

意外にも、たいぽんさんのチャンネル登録者の割合は男女半々だ。これも下ネタに特化していないことの表れかもしれない。

 

 

はぎぱん:今日お会いして思いましたが、たいぽんさんはとても落ち着いていて、過激な動画を公開している人とは思えないくらい穏やかな方ですね。有名YouTuberとの交遊関係も広いですし、個性豊かなYouTuberから慕われているのも納得です。

 

たいぽん:俺は基本的に無口で人見知りで、テンションもそんなに高くないんですよ。友達といる時は結構しゃべるんですけど、動画とはちょっと違うかもしれないです。でもキャラを作ってはいなくて、動画の俺も素の自分です。カメラの録画ボタンを押したら自然と切り替わるというか。反対に、テンション低いままカメラに向かう方が不自然で、無理している気がします。動画もプライベートもどっちも現実というか、ありのままで楽しんでますね。

 

編集はカット多め・テロップ少なめ・表情濃いめ

たいぽんさんが動画の冒頭で述べる

「ぃよーお、こんにちはこんばんは、たいぽんです」

という挨拶も直感的に作ったそうだ。歌舞伎のように片手を前に突き出し、もう片方の腕を後ろに引きながら挨拶する。

 

たいぽん:昔、週刊少年ジャンプ一冊を素手で破るっていう動画を撮影した時に、破る時の動きがなんとなくしっくりきて挨拶に活用しました。「ぃよーお」という掛け声は、ちょうど友達が歌舞伎の真似をしていて頭に残っていたんですよね。この挨拶をやりだしたのは2015年くらいで、YouTubeを始めてから3年は経っていたと思います。ヒカキンさんも冒頭で「ブンブン、ハローYouTube」って言うじゃないですか。その挨拶が始まった時期も調べたことがあるんですが、あるタイミングで突然挨拶するようになったんです。

 

YouTubeは多様な動画クリエイターが生み出すコンテンツによって生き物のように進化している。そのため、最初から型を決めて動画を作り込むYouTuberは少ない。YouTuberもその時どきの時代の流れや環境に適応しながら最適解を探し、常に動画をブラッシュアップしているのだ。

 

 

たいぽん:動画撮影では、いまだに噛んじゃって何回も言い直すこともあります。ぼーっとしている時は、録画ボタンを押してから30秒くらい話さないことあって。調子が良い時はバーッと話せるんですけど、日によってコンディションは全然違いますね。それでもマイペースに動画撮影できるのが、個人YouTuberのいいところだと思います。

 

はぎぱん:編集についてもお聞きしたいんですが、たいぽんさんの動画はどれもテンポが良いですね。編集ではどういうことを意識なさってますか?

 

 

たいぽん:カットしてテンポを良くした方が見やすいかなと思って、カットは多めにしています。これも一長一短だと思いますが、最終的には「俺が良いと思えばよし」という基準で決めていますね。昔はもっと細かくカットしていたんですが、今はしゃべりがスムーズになったのでカットが減り、編集がだいぶ楽になりました。この辺は経験がものを言うと思います。

 

やってみるとわかるが、ひとりでカメラに向かって流暢に話すのは思いのほか難しい。演技が生業の役者でさえ、ひとり芝居に苦戦する人は多いのだ。

 

はぎぱん:テロップ(文字入れ)にもこだわりはありますか?

 

たいぽん:昔はもっとテロップを入れていたんですが、最近はあまり入れてなくて、強調したいところだけテロップを入れてメリハリをつけるようにしています。フォントは自分が好きなものから気分で選んでいるんですが、動画の内容に合わせてポップにしたりとか、怖い感じにしたりとか……パッと見の印象に合わせて選んでいますね。

 

はぎぱん:サムネイル画像(動画をクリックする時に表示される縮小画像)にも文字を入れますが、サムネイル画像を制作する時はどんなことを意識してらっしゃるんでしょう?

 

 

たいぽん:サムネイル画像には動画のタイトルと同じ言葉を入れるようにしています。タイトルと違う言葉を入れる人もいますが、俺は同じ言葉を書かないと内容がちゃんと伝わらないんじゃないかって心配で。サムネイル画像だけで動画を見るか見ないか判断する人もいますから、一番引きの強い言葉をタイトルに入れたら、当然同じ言葉をサムネイルに入れたくなります。

 

はぎぱん:確かに、パワーワードを入れたいですよね。サムネイル画像を動画内から選ばずに別撮りする方もいますが、たいぽんさんはサムネイル画像をどうやって選んでいますか?

 

たいぽん:俺は別撮りせず、動画の中から選びます。キャッチ―さが大事なので、表情が豊かなシーンを切り抜くことが多いですね。

 

サッカーゲームを楽しんでいたらドイツに招待された

 

はぎぱん:ちなみに、最近のお気に入り動画はどれでしょうか?

 

たいぽん:最近だと、「【毎日】1週間ディズニーランドに行き続けたら飽きるのか!?」が一番の力作ですね。撮影も編集もかなり手間ひまかけましたし、サムネイル画像もディズニー感があってしっくりきてます。企画自体も絶対伸びるなと思っていて、反響は上々でした。1週間企画を単発でやっている人はいますけど、ずっと継続している人はいませんから、俺は継続していきたいです。

 

 

はぎぱん:たいぽんさんは2013年の5月にYouTubeを本格始動なさってますから、もう5年以上続けてらっしゃいますもんね。動画投稿を継続するコツはなんでしょうか?

 

 

たいぽん:自分のペースで自由に楽しむことです。俺はメインチャンネルのほかにおもちゃなどを扱う趣味のチャンネルと、ゲームを実況プレイするゲームチャンネルがありますが、最近は特にゲームチャンネルに力を入れてます。もともとゲーム実況が大好きで、ゲームがやりたいからやってるって感じですね。これまでのYouTube活動のなかでも、今が一番楽しいかもしれません。

 

はぎぱん:ちょうど今月、YouTubeのゲームチャンネルをきっかけに『FIFA19』(コンピュータサッカーゲーム)の先行プレイに招待されたんですよね。

 

 

たいぽん:はい、ドイツのベルリンに行くことになりました。涙が出るくらいうれしかったです。実は、YouTubeを始める前の夢は海外に住むことでした。新年を迎えるたびに「英会話を習おう」と思うんですが、挫折続きで。YouTuberになってからも「ひとりで海外に行って動画を撮りたい」と思っていました。好きなことをやっていたらついに夢が叶って、こんなにうれしいことはないです。

 

自分の「おもしろい」を突きつめ“アダルティックYouTuber”と呼ばれた人が、サッカーゲームの日本代表としてドイツに飛び立ち、小さい頃からの夢を叶えようとしている。一般人からするとピンとこない展開だが、現実だ。

 

 

夢は苦しいこと・つらいことの先にばかりあるのではなく、おもしろいこと・楽しいことの先にあるのかもしれない。継続した者だけが、その答えを知っている。

 

▼たいぽんさんが人気YouTuberになるまでの話

 

▼たいぽんさんの撮影風景密着記事
アダルティックYouTuber・たいぽんの動画撮影に密着してみた

取材・文/はぎぱん 写真/ひらはらあい

 

『たいぽん/TAIPON』YouTubeチャンネル

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