35万人の欲求を満たすYouTube動画制作術【ロシアン佐藤】

2018.08.11 グルメ
KEYWORD : #ロシアン佐藤,#企画力,#動画制作,#大食い,#自己プロデュース

大食いタレント・ロシアン佐藤さんのYouTubeチャンネル「おなかがすいたらMONSTER!」には、35万人ものファンがいる。大食い女王候補であり、大食い王決定戦にも幾度となく参加しているロシアン佐藤さんは大きな一口が特徴で、料理・大食いの動画が中心だ。

周囲から「クリエイティブ気質」と言われるロシアン佐藤さんの動画には、並々ならぬこだわりがある。ただでさえ撮影に手間がかかる大食い動画を、高いクオリティを維持したまま週3回投稿しているロシアン佐藤さんに、35万人のファンを生む動画づくりの秘訣を伺った。

 

「ファンは自分に何を期待しているのか」を知る

 

はぎぱん:ファンづくりのために心がけていることはありますか?

 

ロシアン佐藤:最初のキャッチフレーズですね。視聴者さんとの合言葉になる“つかみ”はあった方がいいので、冒頭でチャンネル名の「おなかがすいたらMONSTER!」を元気に言っています。“ロシアン佐藤”という名前も耳慣れない言葉だから印象には残りやすいんですが、もう一押しほしいなと思って考えました。「ああ、あの人でしょ?『おなかがすいたらMONSTER!』っていう人」って覚えてもらえたらいいなあと。正直恥ずかしいな~と思うこともあるんですが、合言葉があるだけで視聴者さんとの関係が深まるんですよね。

 

 

はぎぱん:確かに、合言葉って大切ですよね。「おなかがすいたらMONSTER!」というキャッチフレーズは、どうやって考えたんですか?

 

ロシアン佐藤:もともと大食い番組で“大口モンスター”と呼ばれていたので、そこから引っ張ってきました。あと、お腹が空いてイライラしている姿が怪獣のようだと言われたこともあって(笑)“モンスター”ってネガティブに捉えられがちな言葉なんですけど、“おなかがすいたらMONSTER!”だったらコミカルでキャッチ―な言葉になるじゃないですか。かっこつけない感じも自分に合っているな~と思ったので、すごく気に入っています。

 

“大口モンスター”としてのキャラクターも大切にしており、大胆にほおばるスタイルを貫き続けている。

 

 

ロシアン佐藤:「口いっぱいに食べ物を詰め込んで食べるのは品がない」「もっとゆっくり味わって食べてほしい」といった意見もあるんですけど、私は“大口モンスター”と呼ばれていたように一口が大きいことがアイデンティティで、豪快に食べるのが持ち味なんです。ファンの方もそこが好きで見てくださっている方が多いので、譲れないんですよね。

 

ロシアン佐藤さんのYouTube動画に登場する料理は、どれも食欲をそそるものばかり。大きな一口はもちろん、盛り付けの美しさも際立っている。どこで盛り付けのセンスを培ったのか伺うと、意外な答えが返ってきた。

 

 

ロシアン佐藤:これといった経験はないんですが、高校生の時にファミレスのキッチンでアルバイトをしていて、その時に盛り付けのバランスを学びました。同じ時間帯に働いていたおばさまたちが本っ当に厳しくて…ちょっとでもソースがお皿についていると「なにこれ」と言われるし、手間取ると「遅い!」と言われるしで…。

 

針の筵だ。バイトに行くたび泣いていたという。

 

ロシアン佐藤:でもそのおかげで、どんなに急いでいても綺麗に盛りつけるスキルが磨かれたんですよね。YouTube動画で作った料理は自分で食べるんですけど、視聴者さんが見てくれる料理でもあるわけじゃないですか。だからどうしたらおいしそうに見えるか、彩りのバランスを意識しながら作っています。

 

 

完成した料理の見栄えのみならず、調理過程にも細心の注意を払う。

 

ロシアン佐藤:食材を余すことなく使うようにしています。とある動画でビビンバを作る時にホウレンソウの根っこを切り過ぎてしまって、指摘コメントがたくさん来ました。だれでも何気なくやっちゃうことがあると思うんですが、YouTubeだとたくさんの方が見るので「もっと気を付けなくちゃ」と思いましたね。料理や食事ってみんな日常的にやっていることだから、マイルールがあるじゃないですか。

 

 

ほかにも、実際の反響を見ながらPDCAサイクルを回した事例は山ほどある。企画作りから食材選びまで、日々PDCAサイクルを回し続けているのだ。

 

ロシアン佐藤:「これは絶対にいける!」と思った動画が意外と伸び悩んだりするんです。たとえば、イチゴ狩りの企画。すごくいい動画を撮ってイチゴ映えしたサムネイル画像も作ったんですけど、反響はいまいちでした。インスタだったらイチゴ映えした画像がうけたかもしれないんですが、私のYouTubeチャンネルには求められていなかったみたいで。

 

 

ロシアン佐藤:かわいいイチゴではなく、バケツの中にイチゴのヘタが大量に入っている画像にして、大食いの衝撃映像らしく仕上げた方が良かったのかも。「良いコンテンツだったのに生かしきれなかったなあ」と反省する動画はたくさんあって、今後の動画制作の糧にしていますね。

 

看板画像となるサムネイル画像は、視聴者が動画をクリックする判断基準になるため、YouTuberたちが力を入れるポイントだ。大食いで有名なロシアン佐藤さんの場合、フォトジェニックなサムネイル画像よりも大食いらしいサムネイル画像が求められる。

 

 

ロシアン佐藤:サムネイル画像で重視しているのは、食べ物のしずる感と大きさです。大食い動画らしく、ボリュームたっぷりの食べ物をドカーンと置いて撮ることが多いですね。食欲をそそるように、文字は暖色を中心にしています。最近は読みやすいフォントに変えて、文字が食べ物の後ろにいくようにマスクをかけるなど、改善を積み重ねてまして。おいしさが伝わるように、最高にハッピーな表情で写真を撮るのも大切ですね。

 

視聴者の悩みを解決できる動画に

 

「おなかがすいたらMONSTER!」の動画では大食いシーンのみならず、調理工程も丁寧に紹介している。そのため、視聴者の約8割が18~30代前半の女性だ。

 

ロシアン佐藤:もともと複雑なレシピが好きじゃなくて、なるべくシンプルなレシピを心がけています。材料も、普通のスーパーで売っているスタンダードな食材が中心。せっかく動画でレシピを紹介しても、食材が売っていなかったら参考にならないので。

 

「どの動画がお気に入りですか?」と聞くと、うーん、と動画の一覧画面を見つめた。

 

 

しばらくして、パッと顔を輝かせる。

 

ロシアン佐藤:『ルパン三世!カリオストロの城に出てくるミートボールパスタ』!これはずーっとやりたかった企画で、大満足の動画です。朝から作り始めたんですけど煮込むのにすごく時間がかかって、出来上がったのは夜でした。時間をかけて作った分、見た目の再現度もバッチリで「よし、これだ!」と思いました。作っている間も食べている間も楽しかったですね。一番再生回数が多いのはラーメンのチャレンジ動画ですが、個人的にはこれが一番のヒット動画です。

 

 

はぎぱん:超大作ですね!YouTube動画では食の楽しさを伝えたいとおっしゃっていますが、「見た人にこんな気持ちになってほしい」とか「こんな変化があってほしい」といった目標はありますか?

 

ロシアン佐藤:正直、最初は「誰かにこうなってほしい」という願望は持っていなかったんです。でも動画を作っていくうちに「ひとりでごはんを食べても楽しくないけど、ロシアンの動画を見ながらだと楽しく食べられるよ」とか「家族に作ってあげたらおいしいって評判だったよ」とか「今まで小食だったけど、たくさん食べられるようになったよ」といったコメントをもらうようになって、それがすごくうれしかったんですね。みんな食に関する悩みを大なり小なり持っているじゃないですか。動画を通してそういう悩みを解決できたらいいな、と思うようになりました。

 

 

たくさん食べる女性のコンプレックス解消にも一役買っている。

 

ロシアン佐藤:私の友人に1.5キロのお肉をぺろりと完食できる女の子がいて、周りに「え、そんなに食べるの…」と引かれるみたいで。でも私といっしょにごはんを食べに行くと「ロシアンちゃんは私よりもたくさん食べるから、全然平気な気がする~」と笑ってくれて、「いいよいいよ、私はそういうポジションだから」と返しています(笑)私の動画を通じて、食に関するコンプレックスを減らしたいですね。

 

 

とびきりの笑顔で何人分もの食事をぺろりと平らげるロシアン佐藤さんの食事風景は、食べる喜びに満ちていて、その明るさに救われる視聴者は多い。

 

視聴者が抱く欲求を想像し、その欲求を満たす動画をつくることができれば、多くのファンを生み出せるだろう。

 

取材・文/はぎぱん 写真/ひらはらあい

 

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