料理家4人で大手級の企業チャンネルに。レシピ動画メディア「Party Kitchen」が人気な理由

2018.08.01 グルメ
KEYWORD : #企業チャンネル,#動画マーケティング,#動画制作

 

大食いタレント・ロシアン佐藤さんが共同代表を務めるエッジニア合同会社は、女性のための料理とおもてなしを提案するレシピ動画メディア「Party Kitchen」も運営している。

企業のYouTubeチャンネルはファン獲得に苦戦しており、2009年開設のマクドナルド公式チャンネルが約5.5万人、2006年開設の味の素KKチャンネルが約2.1万人に留まるなか、「Party Kitchen」は1年ちょっとで登録者数が約4.5万人に到達。(2018年8月時点)

異例の速さで成長する「Party Kitchen」は、どうやって視聴者の心を掴んでいるのだろうか。

 

企業チャンネルにもキャラクターを宿らせる

「Party Kitchen」には、ほかのレシピ動画にはない魅力が2つある。実食シーンと、出演メンバーとのコミュニケーションだ。レシピ動画は差別化しにくいのが難点だが、「Party Kitchen」には複数の料理家が登場し、オリジナリティを出している。料理家は全員エッジニアのメンバーだ。

 

はぎぱん:一般的なレシピ動画は作って終わりですけど、「Party Kitchen」はみなさんの食事シーンまで撮影する点が特徴的ですね。

 

ロシアン佐藤:「Party Kitchen」のコンセプトは「おいしい!たのしい!おもてなし。」なので、そこを食事シーンでしっかり伝えたいんです。私含めメンバーが動画に出演しているので、みんなでワイワイ楽しく食べている様子がちゃんと伝わりますし、おもてなしするシーンもイメージしやすいですよね。

 

 

YouTubeは視聴者との関係を深めないとなかなか視聴されず、チャンネル登録者数も伸びない。視聴者との関係を深めるには、出演者のキャラクターを立たせることが重要だ。

 

ロシアン佐藤:まずは出演しているメンバーを知ってもらって、好きになってもらわないと盛り上がらないんですよね。だからメンバーごとに個性を出しています。スイーツ、デカ盛り、ヘルシーレシピ、包丁を使わない簡単レシピなど、それぞれで担当を決めているんです。顔出しできないメンバーはイラストを使うなどして、キャラ立ちするようにしていますね。

 

はぎぱん:「Party Kitchen」はライブ動画もよく流してらっしゃいますが、反響はいかがですか?

 

 

ロシアン佐藤:「Party Kitchen」の動画の中でもライブ動画はよく見られていますね。料理家が複数人登場する動画は少ないですし、料理家とコミュニケーションできるのも珍しいので、希少価値が高いんですよね。ライブ動画は視聴者さんとコミュニケーションできる場にしたくて、視聴者さんのコメントによってトークテーマを決めたり、プレゼントの内容を決めたりして、視聴者参加型のコンテンツづくりをしています。

 

 

コミュニケーションをすればするほど、視聴者もチャンネルに愛着を持つ。

 

ロシアン佐藤:YouTubeチャンネルは視聴者さんといっしょに育てるものだと思っているので、みんなが見たい企画を積極的に取り入れていきたいんです。配信者と視聴者という立場の違いはあっても、上下関係はないと思っているので。テレビ番組と違って、視聴者さんといっしょに成長できるのがYouTubeのいいところですから、そこは大切にしていきたいですね。

 

 

「Party Kitchen」は好意的なコメントが多い。視聴者と良好な関係が築けている証だ。動画慣れした視聴者は、その裏側にある労力をたやすく見抜く。社員自らが企画考案から出演まで行い、惜しみなく努力しているからこそ、愛される企業チャンネルに育つのだろう。Party Kitchenは動画を通じて視聴者と食の共同作業をして、愛を育んでいるのだ。

 

企業が動画制作を続ける秘訣は“適材適所”

 

はぎぱん:企業チャンネル「Party Kitchen」とロシアン佐藤さんの個人チャンネル「おなかがすいたらMONSTER!」で、反響に違いはありますか?

 

ロシアン佐藤:「おなかがすいたらMONSTER!」は視聴者の約8割が18~30代前半の女性ですが、「Party Kitchen」は18~30代後半の女性が多く、少し年齢層が広がりますね。「おなかがすいたらMONSTER!」は“大食いのロシアン佐藤”を見に来る方が多く、ラーメンの大盛り早食いなどのチャレンジ動画は男性が4割近くまで跳ね上がりますし、ジャンクフード動画も男性が増える傾向にあります。「Party Kitchen」は私のことを知らない方もちらほらいて、視聴者層が微妙に違います。

 

 

「Party Kitchen」ではスイーツ動画が人気で、特にシュークリームを作るASMR動画(心地いい音が特徴的な動画)がヒットした。

 

 

ロシアン佐藤:定番のスイーツがどうやって出来上がるのか気になる方が多いみたいです。かなり近い距離で撮影して、しずる感や臨場感にこだわったのも特徴ですね。テーブルに頬杖をついて間近で見ているような感覚になります。イメージとしては、子どもが料理しているお母さんをじーっと見ている感じです。

 

ASMR動画は音が命だ。ささいな音も拾って撮影するため、かなり時間がかかったという。

 

 

ロシアン佐藤:本当に大変でした。エアコンの音が入らないように空調を切って撮影したんですけど、お菓子づくりは温度管理が要なのでうまくいかないことも多くて。何度も撮影を中断して冷やしたり、やり直したり…根気が必要です。

 

ロシアン佐藤さんは「おなかがすいたらMONSTER!」と「Party Kitchen」の2軸で活動しているので、プロデュースと実食シーンを中心に担当している。

 

ロシアン佐藤:今は私がメインで担当してる動画は少ないんですけど、実食シーンはほぼ無欠席で出演しています。グワーッと食べて動画を盛り上げているので、撮影時間が少ないわりには印象に残ったみたいです(笑)

 

 

多くの企業が動画制作に着手しているが、大体は途中でやめてしまう。時間と手間がかかる動画制作を継続するためには、適材適所で分業し、効率化する必要がある。
ロシアン佐藤さんに今後の展望を聞くと、熱っぽい瞳でこう言った。

 

ロシアン佐藤:本当はコメントにもすべて返信して、視聴者さんともっと密にコミュニケーションしたいんです。それが一番の課題ですね。

 

 

ロシアン佐藤さんは、その心にも常人離れしたハングリー精神を持つ。クオリティの高い動画を作り続けるのは当たり前で、もっともハードルが高い”視聴者との深い関係構築”を目標に据えていた。
ほとばしる熱意が社員にも伝染し、動画をつたって視聴者にも届いている。

 

取材・文/はぎぱん 写真/ひらはらあい

 

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▼『Party Kitchen – パーティーキッチン』YouTubeチャンネル▼

▼ロシアン佐藤『おなかがすいたらMONSTER!』YouTubeチャンネル▼

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